EA005_L
マイヤーほか(1982)には,因子分析を適用して住民の社会構造や集落構造に関する多数のメルクマールを社会空間の区分を行った研究例も紹介されている。
この社会空間の区分において得られた3つの因子のうち,都市内部における社会的・職業的なステータスの分化を示すと解釈した第1因子は,因子構成において社会的階層・職業集団・居住水準というメルクマールと密接に結びつき,住民の年齢構成に関連する諸作用を示す第2因子は家族のライフサイクル・所得穫得のための行動・住居の建築状の状態により特徴づけられている。
このように因子生態学的手法を用いた社会地理学的アプローチにおいても,社会空間の区分として住居関連の指標が,重要なメルクマールとなっており,しかも摘出されたどちらの因子構成においても負荷量が大きい。
すなわち,ハウジング関連の変数からなる因子構成の抽出は,社会地理学のテーマである社会地区・社会空間の分析にとって,ハウジング関連の要素が貴重な指標であることを示しているのである。また,都市内部の一機能地域である住宅地域は,「家族のライフサイクルとそれに相応して住宅への要求が変わることとの間には密接な相関関係がある」(マイヤーほか;1982)とされ,ライフサイルの各段階はそれぞれに適合した住居のタイプを必要とし,また一方では社会階層によっても住要求が異なることも指摘されている。
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すなわち,社会地理学においてハウジング研究は,社会地区の分析において指標を与えるだけではなく,個々の現象のメカニズムの解析を総合的に捉える視点を与えるものであると解釈できる。