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社会地理学的アプローチに属する一部の研究は,空間をいかに捉えるのか,上記のマルクス主義的アプローチに含まれると考えられるものから記述分析的アプローチに至る伝統的地理学に属するものまで非常に幅広い。これはこれまで整理してきたアプローチが,分析手法や哲学的背景による分類であるのに対して,社会地理学的アプローチの分類の次元が分析対象と分析目的にあるという点で異なるためである。
すなわち,シャファー(Scaffer;1968a)による社会地理学の定義では,「人間集団と人間社会の存在基礎諸機能の空間的組織形態と空間形成プロセスに関する科学」(マイヤーほか;1982,p.19)とされ,またマイヤーほか(1982)は,社会地理学的研究の定義として,ボベック(Bobek;1962)による社会地理学の3つの問題領域(空間的社会構造・「地理学的社会構造」の確定,「地理学的社会システム」の確定,「機能する場」とされる空間構造の把握)をあげている。
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さらにマイヤーほかは,社会地理学の研究領域として基礎機能としての「居住」について,「『居住する』という基礎機能は,集落についての社会地理学的考察の重要な構成部分であり,隣接諸科学のうち例えば都市建設と都市計画・建築学・地域計画・国土計画などが,地理学者にとって重要な意味をもつ」(p、27)としている。
ここに住宅を媒介とした総合研究が要求されているが,この点において住宅というハード面よりも居住というソフト面に重点をおいたハウジング研究が,社会地理学においても重要な位置を占めていることが示されているのである。